<ブログのみ更新>2020年台湾での選挙戦を目の当たりにして

『初めて台湾現地で、その選挙戦を体感。高い投票率の裏にある、台湾の複雑な事情とは』
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台湾での選挙戦を初めて体感したく、「台湾マスター」コン・キタガワさんと現地へ行って来ました!行程は相変わらずの1泊3日の強行軍となりましたが、日程の短さと相反した、とても内容の濃い旅になりました。今回は久しぶりにブログでそのレポートをしたいと思います。



「台湾マスター」コンちゃんの解説と共に現地潜入(?)取材を敢行!


1月の3連休を利用して、約3年ぶりとなる台湾に行って来ました。
最大の目的は、1月11日に行われた台湾総統選と立法院選挙の雰囲気を生で味わう事です。
また、今回の渡航には、この選挙選には必ず現地に行くと言う、番組の「台湾・韓国担当」コン・キタガワさんの同行により適宜解説をして貰いつつ現地の事情の理解に努めました。

最も盛り上がるのは選挙前日、とのコンちゃんの指示が有り、我々が現地に降り立ったのは選挙の前日1月10日の午後。
桃園空港から台北駅に到着すると、早くも賑やかな集会の様子が耳に響いて来ます。
会場の近くに行くと、選挙用の宣伝材料を持った多くの人たちが、我々を含む、道行く人々に声を掛けて行きますが、その表情には選挙前日とは思えないほど悲壮感が有りません。
どことなく、お祭りを楽しんでいるかの様な感じすらします。

宿泊先のホテルにチエックインした後、与党である民進党(民主進歩党)が開催する集会場所へ移動します。
会場に近づくにつれて混雑が激しくなり、会場付近ではまるでフェスか、初詣の様な混雑ぶり。
夜店が多く出ており、そこで買ったものを頬張りながら会場へ向かう人も多く、正に雰囲気はお祭り的な感じです。
また、家族連れでの参加者も多く見受けられるなど、老若男女問わず、と言った感じでした。

若年層ほど、民進党支持?


20時から、現地の友人たちとの夕食の為に会場を後にした我々。
その場でも、やはり話の中心は選挙の事になります。
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全てではないにしろ、少なくとも周囲の台湾人たちの支持層は与党である民進党であり、親中派政策を取る国民党への支持を耳にする事は余り有りませんでした。
これは、彼ら彼女らの年齢層が比較的若いせいかも知れません。
現政権の民進党、または総統である蔡英文氏は、中国とは距離を置く政策を打ち出している事で知られますが、その反動として、例えば以前は多かった、中国から台湾への観光客の渡航が禁止されたりして経済的に大きなダメージを負うと言う面も有りました。
当事者ではない我々には見えないところでの、経済的なマイナス面も有ることでしょう。
こんな時、多くの場合には「経済最優先!」となるのが自然な流れ。
親中派で知られる鴻海の創業者、郭台銘氏が今回の総統選に立候補する動きを見せたのも、その現れでしょう。

経済より自由?台湾人が下した選択とは


しかし、興味深いのは多くの台湾人が見せた反応が「経済より自由」だった事。
これには、昨年末から見られる香港の事情が大きな影響を与えている様です。
これまた、我々周辺の少ない数のサンプルでは有りますが、皆が口を揃えて「香港みたいな状況になりたくない」と言う気持ちを強く訴えていました。
中国と陸続きである香港と、僅かとは言え、海で隔てられた台湾の違いは有れども、香港でのニュースは台湾人の心に大きな影響を与えた様子です。
実際に、この選挙選の序盤では苦戦が伝えられていた民進党並びに蔡英文氏への支持が、香港での事が伝えられるに連れて盛り返して行ったとの事でした。
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選挙戦当日。
11日の夜8時過ぎには大勢が決して、与党民進党の勝利並びに蔡英文氏の再選が決まったばかりではなく、蔡英文氏の得票数が800万票を超え、2008年の馬英九氏(国民党)が記録した約766万票を大きく上回る史上最多得票数を記録した様です。
この結果を見て、コンちゃんと話していたのは「中国にとっては実に皮肉な結果になったな」と言う事でした。
香港での姿勢を強化すればするほど、台湾での選挙には民進党並びに蔡英文氏に有利に働く。
しかしながら、香港は香港で、看過出来ない事情が有る。
まるで、「敵に塩を送る」がごとくの結果になった今回の台湾での選挙。
中国に取っては、皮肉以外の何物でも無いでしょう。

高い投票率の裏にある、複雑な事情とは?


報道によると、今回の選挙における投票率は74.9%と過去三回と比較して最も高く、前回比では8.63%高い(前回は66.27%)数値だった模様です。
これを元に、日本で行われた選挙(令和元年の参院選は48.8%)と比較しての彼我の差、政治に対する意識の差とし、それを「嘆かわしい」と言う論調を見る事が少なく無い様に感じます。
それはそれで一理有りますが、事はそれほど単純なものでは無いとも思います。

歴史的に台湾はどこかの植民地や、それに類する状態であった時期が長く、(現在も含めて)政治的に常に緊張感が有る状態が続いています。
台湾人の友人たちに言わせると、そんな状況下では、「自然と誰でも政治に関心を持つし、選挙に行く(そもそも選挙が有るのであれば)。しかし、それは必ずしも100%幸せな事ではない」と言うのが概ね共通した見解だった様に感じました。
単純比較で、簡単にその「良し悪し」を付ける事は難しい。
初めて、台湾での選挙戦を直接現地で目の当たりにし、直接現地の人々の声を聞き、少々複雑な思いを胸に帰国の途へと着きました。
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special thanks! コンちゃん&台湾の友人たち

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